リスク(risk)と言うとネガティブなイメージが有りますが、若し本当に悪い事しか起きないのであれば基本的には近寄らなければ良いのだと思います。
だからビジネスでリスクと言う言葉を使う時は、どちらかと言うと不確実性(uncertainity)と言う意味合いになるのではないでしょうか。
つまり良くなる可能性も有るし、悪くなる可能性も有ると。
ビジネスに於いて全くリスクが無い事は有り得ません。
だからビジネスでリスクを避けると言う事は、結局何もしないと言う事になってしまいます。
いずれにせよ近寄らざるを得ない時に、リスクとはどの様にお付き合いすべきか、具体的な方法論を勉強してみましょう。
リスクファイナンシング@発生確率:低
先ずはリスクの発生確率が低い場合から。
万一しか発生しない場合にどの様にお付き合いすれば良いかと言うのは、リスクファイナンシング(Risk Financing)と言う考え方でまとめられています。
リスクの移転@インパクト:高
幾ら発生確率が低いとしても、万一の発生時のインパクトが大きいのであれば、それこそリスクの移転を考えておかなければ安心して仕事が続けられません。
この万一の際に保険などで損失を補填する様な対策をリスクの移転と呼びます。
ビジネスの中では火災、盗難、運送などの保険が活用されていますが、それらは正にリスクの移転なのです。
リスクの保有@インパクト:低
リスクが発生した際にインパクトが大きく無いのであれば、ましてや発生確率が低いのであれば、そもそも無視してしまえば良いでしょう。
特に対策を講じず、発生した際に飲み込んでしまおうと言う考えはリスクの保有と呼ばれます。
いつか起きるかもしれないよ、でもビックリしないでねみたいな対応なのかもしれません。
リスクコントロール@発生確率:中〜高
リスクファイナンシングでは万一のリスクの場合の対応と言う考え方でしたが、リスクコントロールではリアルに起こる事を想定し、具体的な対応を考えておかなければなりません。
リスク回避@インパクト:高
そもそもリスクの発生確率が高くて、インパクトも高いのであれば近づいてはいけません!
ビジネスでリスクが高いのだとしたら、法外に儲かるですとか、余程の特殊要因でも無い限りやる理由が有りません。
この様な話、余程切羽が詰まったりでもしていなければ逃げましょう!!
リスク防止@インパクト:中
そもそもリスクが起きてしまう可能性を未然に摘み取るのがベストですよね。
ネガティブに対する全ての最善の対策は ” 予防 ” なのです!
リスク低減@インパクト:中
これらのレンジがビジネスでリアルにお付き合いしなければならないボリュームゾーンなのでしょう。
リスクが爆発したとしても、インパクトがなるべく小さくなる様に対策をしておく事です。
リスク分散@インパクト:中
そもそものファイナンス業界では ” 卵は一つのかごに盛るな ” と言う有名な格言が有ります。
一本足打法で投資をしてしまうと、万一にでもそれが悪くなったりした場合にどうしようも無くなってしまうので、基本的には分散投資をすべきだと言うのがファイナンス業界では基本的な考え方なのです。
ビジネスでは例えば外注先を一本化してしまうと生命与奪権も奪われかねないので、普通は複数の外注先にマルチソース化をする事を心掛けていますが、それこそ正にリスク分散の対応なのです。
リスクとのお付き合いの仕方のまとめ
そもそもリスクがリスクだと認識出来ているのであれば、それは最早リスクでは無いのかもしれません。
そしてリスクが悪い方にしか働かないのであれば、繰り返しますが基本的には近寄るべきでは無いと考えます。
しかしながらどうしてもお付き合いするのであれば、リスクの移転を始め、リスクの低減や分散をしておくべきなのでしょう。
だから何事に対しても、事前にどの様なリスクが有るのかをきちんと調べ上げ、それぞれのリスクがどの様なインパクトに成り得るのかを洗い出し、具体的な準備してから進む様に心掛けていきましょう!