それって必要条件?それとも十分条件?

約4分

混乱しやすい必要条件と十分条件をわかりやすく解説!

ビジネスで論理的に考える時に意外な程に便利なのが..実は数学で教わった考え方の応用。
こちらではその中でも必要条件十分条件について整理していきます。

勿論、難しい数式や計算などは使いませんので、ご安心を!(笑)

そもそも必要条件や十分条件とは?

数学の授業でこの様な小難しい説明で必要条件や十分条件を習ったのでは無いでしょうか?

 pならばqの命題が真のとき、pはqの十分条件、qはpの必要条件である

それにしても取っつき難い説明ですよね..。

命題だとか真と言う大袈裟な言葉が惑わせてしまう

命題が真の時なんて普段は言わないですよね。
だから大袈裟に感じてしまうのだと思いますが、要は

pならばqが常に成り立つ時
と言う事です。

これだけだとイメージが付き辛いと思いますので、幾つかの例を上げてみましょう。


  • キュウリならば野菜
  • 東京ならば日本
これらは合っていますよね?
命題が真の時と言うのは、単純にはpならばqが常に間違っていない時と言う事なのです。


  • 肉ならば野菜
  • ニューヨークならば日本

これらは常に間違っているので、命題が真では無い、真の反対の偽の時となります。
改めて書くと言葉自体が惑わせているだけで、その内容は凄く当たり前ですよね。

常には成り立たない場合と言う紛らわしい例


  • 頑張れば成功する
  • お金持ちならば幸せだ
などはどうでしょうか?
悔しい事に常には成り立ちません。

一体どう言う事でしょうか???

混乱せずに考えればわかる事ですが、残念ながら頑張っても成功しない人は存在しています。
また皮肉ですがお金持ちでも幸せでは無い人も存在するのではないでしょうか。

ほとんどの場合は成り立つけれども、少しでも成り立たない場合は必要条件や十分条件と言う考え方からは外れてしまうのです。

十分条件とは?

 pならばqの命題が真のとき、pはqの十分条件

なんとなく上の例で理解出来たかもしれませんが、要は

 pならばqが成り立つと言う事は、q∋pと言う、qの方が常にpよりも大きい関係なので、qと言うにはpであれば十分である
と言う事になります。

qの方が定義が広く、必ずpはその中に含まれる関係なので、キュウリであれば十分に野菜と言えますよね。
狭い定義であるキュウリであれば、それよりも広い定義である野菜と必ず言える訳ですから。

必要条件とは?

 pならばqの命題が真のとき、qはpの必要条件である

逆に見た時、どうなるでしょうか?
野菜であってもキュウリでは無い物は、ニンジンやキャベツやタマネギなど他にも沢山あります。

だから野菜はキュウリから見ればとても十分とは言えず、只の一つの必要条件と言う事になるのです。
もっともっと必要条件を追加して絞り込んでいかなければ、野菜からキュウリには辿り着いていかないと言う関係なのです。

必要十分条件のまとめ

下の様なベン図を書いて説明すれば、きっと単純明快になるのだと思います。

そもそものpならばqの命題が真のときと言うのは、qはpを包含すると言う、pはqからハミ出ては行けないと言う関係と言う事なので、図を見て考えれば本当に当たり前なのです。
しかしながら言葉自体がわかり辛かったり、例題を難しい数式で書かれてしまったりするので混乱してしまっていたのです。

似た様な概念でMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive:ミッシー)、所謂漏れなくダブり無くと言う考え方が有ります。

紛らわしい例では、成功↔成功していない、頑張る↔頑張らないとした場合に漏れは無いとは思いますが、頑張っても頑張らなくても成功した人と言うダブリが存在します。

ロジカルシンキングをする為にはこれらの考え方が非常に重要なので、様々なフレームワークを参考にして引き続き整理していきたいと思います!