仕事にも通じる、学んで成長する守破離と言うプロセス

約4分

日本の伝統武芸や芸能には ” 守破離(しゅはり) ” と言う教えが有りますが、知っていましたでしょうか?

これがなるほどと言う内容で、現代のビジネスを身につけるにも見事に通じる内容だと思うのです。

守破離とは?

守破離とは守→破→離と言う順序で、物事を修めるにはそれぞれのプロセスに粉骨砕身励まなければならないと言う教えです。

守破離の由来

守破離とは元々は兵法の言葉らしいのですが、茶人として名を馳せたあの千利休が詠んだ和歌から世に親しまれる様になったと言われています。

規矩作法 り尽くしてるとも るるとても本を忘るな

千利休

この和歌には手本をきちんと守り尽くした末に、それを越えて破り、飛躍して離れたとしても基本を忘れてはならないと言う教えが込められています。

守破離の教え

それではそれぞれのプロセス毎に、その教えを紐解いていきたいと思います。

このは一番最初の、素人が型を習うプロセスです。
何事も基本が大切で、基本となる型に嵌る事を目指して始まります。

素人が自分勝手に始めても形無しとなるだけで、時間を無駄にしてしまうばかりです。

それぞれの型は先達が何十年も、何百年も掛けて培ったものなので、自分勝手にやるよりも上達する為の近道と考えるべきでしょう。
若し先達もその何百年の間に同じ様に自分勝手に行い、そしてより上達していたとしたら、それも結局は型になっている筈では無いでしょうか?
だから悩むよりも型として残っているものに、先ずは目を瞑って取り組むべきだと考えます。

型に嵌まるには基本を気の遠くなる程繰り返し、無意識にそれが出来る程に体に染み込ませなければなりません。

説明書を見ながら車を運転していたら危なっかしいですよね?
指導者がいなければ危なっかしくて車を運転出来ないとしたら実用的では無いですよね?

頑張って出来ると言うレベルでは無く、無意識的有能状態になるのが最初のプロセスです。

2番目のプロセスであるは、基本を身に付けた後の水平展開と言うか応用段階です。

ベタな基本のみならず、古今東西の別の教えも積極的に吸収していく事で発展を目指します。

またそれらを実用的にする為、試行錯誤の実践を繰り返すプロセスです。

最後の所謂、型破りの段階です。

型破りは型無しではそもそもの型が無いので出来ません。
守と破と進み、様々な型を知り尽くしているからこそ、型を破って離れる事が出来る様になっているのです。

今迄に無い、自分だけのオリジナルと胸を張って言う為の、最後の完成のプロセスなのです。

ビジネスの中での守破離

それではビジネスの中での守破離と言う事を考え、まとめとしていきたいと思います。

ビジネスでの守

その部署に配属されたばかりの新人の頃は、郷に入っては郷に従えから始めなければなりません。

周りで行われている無意味と見える行動も、きっと上手く説明出来ない暗黙知なだけで、大切な何かに繋がっていくのです。

だから守のプロセスでは、表面上だけを真似するだけでは不十分で、完コピを目指していかなければ大切なエッセンスを取りこぼしてしまいかねません。

ビジネスでの破

自チームや自社の事しか知らなければ、その道を極めたとはとても言う事が出来ません。

自チームや自社を知る為にも、寧ろ他社の常識を取り入れていかなければなりません。
このプロセスをきちんと行われなければ、幾ら自分が考えたオリジナルだと思っても、実は意外な程に二番手なのか三番手だったりと言う残念な事が頻発してしまいます。

他人の振りを見て、ようやく我が身が見えてくるのです。

ビジネスでの離

ビジネスでは二番煎じも意外と効いてしまうのですが、より高い利益を目指す為にはやはりオリジナルを追求していかなければなりません。

基本が徹底的に身に付いて、業界の常識も知り尽くしたからこそ、ようやく本物のオリジナルを考える事が出来る様になる訳です。

きちんとしたオリジナルを考える事が出来る様になっていれば、あなたの成長は間違い有りません!

自分自身こそが永遠のライバルとなっていきますので、究極のオリジナルを追求して頑張っていきましょう!

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